産業とアプリケーション
特徴と利点
エンジニアは、幅広い用途において、スペースの制約、電流容量、高性能のバランスを取るという課題に直面しています。また、設計の複雑化を招き、拡張性を制限する、複数のコネクターが混在した状況への対応も迫られています。プラットフォームを再設計することなく、変化する電力要件、回路数、実装要件に対応することも課題となっています。
用途の拡大に合わせて拡張できる、統一されたコネクタープラットフォームは、限られたスペースにおける高電流用途で求められる信頼性要件への対応に貢献します。確実な保持力と高い性能を実現する機能があれば、振動、衝撃、または繰り返しの嵌合・嵌合解除によるコネクターの外れや接触不良を抑制できます。また、組み立て時間やエラー、メンテナンスの複雑さを低減することで、製造上の課題を軽減し、現地サービスにかかるコストを削減できます。
Nano-Fit、Micro-Fit、Ultra-Fit、Mini-Fit、Mega-Fitコネクターを網羅する幅広いFit Familyポートフォリオは、一貫した設計思想に基づいており、要件の変化に応じて同一ファミリー内で上位または下位製品へ移行できます。Fit Family製品は、複数の接点、堅牢なハウジング、ポジティブロックにより、信頼性の高い電気的・機械的性能を提供します。スクーププルーフハウジング、幅広い電線ゲージへの対応、端子位置保証(TPA)などの機能により、組み立てと生産を合理化し、製造性を向上させます。また、エンジニアは、オプションのブラインド嵌合インターフェース、カラーコーディング、および複雑な用途や重要な用途向けの安全性を重視した機能により、高い設計柔軟性を実現できます。
Fit Family比較チャート
| コネクター | ピッチ | 電流 | 回路 | 構成 | 電線ゲージ | 動作温度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Nano-Fit | 2.50mm | 最大8.0A | 2~16 | 電線対基板用 電線対電線用 電線対パネル用 |
26〜20 AWG | 錫/金:-40~+125°C |
| Micro-Fit | 3.00mm | 最大10.5A | 2~24 | 基板対基板用 電線対基板用 電線対電線用 電線対パネル用 |
30~18 AWG | 錫:-40〜+105°C 金:-40〜+125°C |
| Micro-Fit+ | 3.00mm | 最大13.0A | 2~24 | 電線対基板用 電線対電線用 電線対パネル用 |
30~16 AWG | 錫/金:-40~+125°C |
| Ultra-Fit | 3.50mm | 最大14.0A | 2~16 | 電線対基板用 電線対電線用 電線対パネル用 |
22~16 AWG | 錫:-40〜+125°C 金:-40〜+120°C |
| Mini-Fit | 4.20mm | 最大13.0A | 2〜24、36 | 基板対基板用 電線対基板用 電線対電線用 電線対パネル用 |
28〜16 AWG(ダブル圧着オプション) | 錫:-40〜+105°C 金:-40〜+125°C |
| Mini-Fit Sigma | 4.20mm | 最大13.5A | 2~18 | 電線対基板用 電線対電線用 電線対パネル用 |
24〜16 AWG(ダブル圧着オプション) | 錫:-40~+105/+125°C(高電流システム) 金:-40〜+125°C |
| Mini-Fit Max | 4.20mm | 最大20.5A | 2~12 | 電線対基板用 | 16〜14 AWG | 錫:-40〜+105°C |
| Mega-Fit | 5.70mm | 最大30.0A | 2~12 | 電線対基板用 電線対電線用 電線対パネル用 |
16〜10 AWG(ダブル圧着オプション) | 錫:-40〜+105°C 金:-40〜+120°C |
よくある質問
Molex Fit Familyコネクターとは?
Fit Familyコネクターは、非常にコンパクトな低電力用途から高電流・高密度ソリューションまで、幅広い電力要件およびスペース要件に対応するよう設計された、信頼性の高いパワー用コネクター製品群です。2.50~5.70mmのピッチと最大30.0Aの電流定格に対応するこれらのコネクターは、クロス嵌合の防止に役立つメカニカルキーイングなど、安全で信頼性の高い性能を実現するための共通の設計上の特長を備えています。その他の機能として、安定した電流供給と発熱低減を実現する複数の電気接触点、偶発的な嵌合解除を防止するポジティブロック、および安全性を高める完全絶縁型のスクーププルーフ接点を備えています。オプションのTPAおよびCPA機能により、端子の完全挿入と確実なラッチを実現し、リフロー対応ヘッダーは最新の製造プロセスをサポートします。
Nano-Fit、Micro-Fit、Mini-Fit、Ultra-Fit、Mega-Fitコネクターの違いは何ですか?
Fit Familyコネクターは、主にピッチ、電流容量、サイズが異なるため、設計者は電力要件や利用可能なスペースに応じて最適な製品を選択できます。2.50mmピッチで最大8.0Aの電流定格を持つNano-Fitコネクターは、コンパクトな低~中電力用途向けの最も小型な製品です。Micro-Fitコネクターは、3.00mmピッチでサイズと電力性能のバランスを実現し、最大10.5Aに対応します。一方、Micro-Fit+ソリューションは、同じピッチで最大13.0Aまで対応可能です。Ultra-Fitコネクターは、3.50mmピッチで最大14.0Aの電流に対応し、嵌合力の低減と端子外れの抑制を実現するよう最適化されています。Mini-Fitコネクターは、4.20mmピッチで最大13.0Aに対応し、高い設計柔軟性を提供します。さらに、Mini-Fit Sigmaコネクター(最大13.5A)やMini-Fit Maxコネクター(最大20.5A)など、高電流用途向けのバリエーションも用意されています。ファミリーの最上位に位置するMega-Fitコネクターは、5.70mmピッチを採用し、Fit Familyの中で最も高い電流容量を提供するとともに、高出力用途向けに最大30.0Aに対応します。
高電流用途に最適なFit Familyコネクターはどれですか?
最大電流が求められる用途には、Mega-Fitコネクターが最適です。5.70mmピッチで回路あたり最大30.0Aに対応し、堅牢な電力供給を実現します。Fit Familyは、非常にコンパクトな設計で高出力を実現するNano-Fitコネクター(2.50mmピッチ)から、バランスの取れた電力密度を実現するMicro-Fitコネクター(3.00mm)およびUltra-Fitコネクター(3.50mm)、さらに高電流用途に対応するMini-Fitコネクター(4.20mm)の各バリエーションまで、共通のコネクターファミリーの枠組みの中で拡張性の高い電力レンジを提供します。
Molex Fit Familyはどのような市場やアプリケーションに対応していますか?
Molex Fit Familyコネクターは幅広い市場に対応しており、電気的要件(電流、ピッチ、密度)や設計要件に応じて選定されます。対応市場およびアプリケーションとしては、家電製品(小型モジュールから、冷蔵庫、洗濯機、乾燥機、電子レンジなどの中電力システムまで)、通信・ネットワーク機器(ルーター、スイッチ、サーバー、電源シェルフ)、産業機器およびオートメーション(制御システム、機械、配電設備、ロボット)、車載電子機器(インフォテインメント、車内モジュール、制御モジュール、小型電源回路)、商用車(電力変換器、高電流モジュール)、データ通信/サーバーシステム(GPUトレー、補助電源、コンピュートボード、サーバー電源アセンブリー)、医療機器(診断システムおよび患者モニタリングシステム)などがあります。
他のパワー用コネクターではなく、Fit Familyコネクターを選ぶべき理由は何ですか?
Fit Familyコネクターは、実績ある信頼性、メカニカルキーイングやポジティブロックなどの認証取得済みの安全機能、高性能な多接点端子を備え、Molexの実績ある品質および製造基準によって支えられています。
設計エンジニアは、どのような場合にMicro-FitやMini-FitコネクターではなくNano-Fitコネクターを選ぶべきですか?
Nano-Fitコネクターは、極めてスペースが限られているアプリケーションに最適です。2.50mmピッチのこれらのコネクターは、Fit Familyの中で最も小型で、最大8.0Aに対応します。また、ブラインド嵌合オプションと複数のキーイング構成を備えており、医療機器、小型電子機器、産業用制御アプリケーションに適しています。
Micro-FitコネクターとMini-Fitコネクターの違いは何ですか?
Micro-FitおよびMini-Fitコネクターは、コンパクトで汎用性の高い設計において、信頼性の高い電力供給を実現します。一方、Micro-Fitコネクターは、スペースに制約のあるアプリケーション向けに3.00mmの小型ピッチを採用し、1回路あたり最大10.5Aに対応します。Mini-Fitコネクターは、より大きな4.20mmピッチを採用することで、高い耐久性と大電流容量(最大13.0A)を実現し、コンピューティングシステムや産業システムなどの高信頼な電力供給が求められるアプリケーションに最適です。どちらのコネクターファミリーも、サイズ、性能、電力要件のバランスを取るための柔軟な選択肢を設計者に提供します。