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デバイスをモノのインターネットにつなぐ

James Blankley

一部の予測では、グローバルなモノのインターネット(IoT)市場は、2016年の1570億ドルから2020年までに4570億ドルへと成長するとされています(フォーブス、2017年)。最近ではMicrosoftが、今後4年間でIoTに50億ドルを投資すると発表しました(Microsoft IoT、2018年)。IoT研究所によれば、過去6~8年間、Cisco、Intel、Google、Qualcommなどの有名企業がIoT企業への大規模な投資を行い、エコシステムの構築に取り組んでいます。これらの統計を見ると、家庭用デバイスメーカーが新たなIoT対応製品を設計し続けることは当然(そして率直に言えば必須)でもあります。

しかし、どこから始めるかを決めることは、スタートアップや中小企業にはなかなか手ごわい作業でしょう。現在、IoTのための基準を設定する規制当局は存在せず、さまざまな通信プロトコルは19世紀後半の米国西部状態、つまり自由と活気のある無法地帯です。

良いニュースは、IoT市場において非常に期待できると思われるいくつかのプロトコルがあることです。その一部は良く知られていますが、一部はあまり知られていないようです。以下はCiscoのIoT専門家が、IoTのための設計を考える時にスタートアップや中小企業にとって重要であるとして特定した要件の一覧です。

ニーズを判断する

設計を始める前に設定しなくてはならない重要な4つの要件があります。

  1. 範囲
  2. 無線周波数帯
  3. 消費電力
  4. トポロジー

範囲

始める前に2つの命題を自問し、回答を出してください。

  1. 対応させたい分野は?
  2. 屋外用と屋内用の設備を区別する必要がありますか?

ニーズによって異なりますが、最も期待できる通信技術は以下のとおりです。

  • 近距離 = 2つのデバイス間の距離が100m未満
  • 中距離 = 100m以上1.6km未満
  • 長距離 = 1.6km以上
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無線周波数帯

デバイスを無線接続する場合は、許可されている周波数帯を使うか、許可されていない周波数を使うかを決める必要があります。許可と無許可の周波数帯の主な違いを以下の表に示します。

国際電気通信連合(ITU)連邦通信委員会(FCC)などの組織は、許可されている周波数帯の規制と伝送要件を定義、設定し、名声ある機関から保証と保護が与えられます。

無許可の周波数帯も規制対象ですが、許可された周波数帯のような保護は(サービス保証も)与えられません。

消費電力

デバイスの消費電力を特定することも同様に重要です。

バッテリー稼働デバイスでは、重要なコンセプトは、どのぐらいの頻度でバッテリーを交換する必要があるかです。頻繁すぎる場合、そのデバイスは市場で成功しません。逆にバッテリーの出力が小さすぎる場合、デバイスに市場で成功するほどの機能を持たせることができないでしょう。

公共料金が製品販売における重要な焦点となりつつあるため、電力消費はコンセント式デバイスでも重要な考察事項です。新しいデバイスまたはデバイスセットを正常に動作させるために大量の電力が必要な場合、その追加の電気代が原因でコスト意識の高い消費者は離れ、製品が市場において成功するチャンスが損なわれます。

トポロジー

最後に、デバイスを他と接続するための最良のスキームを決定する必要があります。現在のIoT市場を先導する3大トポロジースキームは、スター型、P2P型、メッシュ型です。

スター型トポロジー

スター型トポロジーでは、すべてのノードまたはクライアントは中央のネットワークデバイスに接続します。この一般的な例は、ホームエンターテイメントシステムです(画像参照)。このシステムでは、スピーカーとテレビ(ノードまたはクライアント)はすべてレシーバー(中央のネットワークデバイス)に接続しています。携帯電話のインフラストラクチャもスター型トポロジーで運用されています。私たちの携帯電話(クライアント)はすべて基地局と基地塔(中央のネットワークデバイス)に接続しています。

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P2P型トポロジー

P2P型トポロジーでは、各デバイスが相互接続され、さらに各デバイスにクライアントが接続されている場合もあります。このトポロジーでは、中央ネットワークデバイスは必要ありません。

最も一般的な例が、インターネットに接続する個人用PCです。この例では、中央サーバーがなくてもネットワーク上のシステム間でファイルを直接共有でき、各コンピューターはファイルサーバーにもクライアントにもなります。

メッシュ型トポロジー

メッシュ型トポロジーは、P2Pトポロジーの進化形です。適切に構築して最適化すれば、デバイスは最大データ効率とバッテリー利用で互いに通信し、連携できます。

メッシュ型トポロジーの画期的な例がFabFiです。全米科学財団が資金提供するFabFiは、一般的な構築素材と既製品のエレクトロニクスを用いて無線イーサネット信号を伝送するよう開発された、小規模なオープンソース無線ネットワークです。

しかし、メッシュ型トポロジーを最適化し、正常に動作するようデバイスを実装するには、克服しなければならない大きなハードルがあります。これを行わないと、バッテリー寿命が大幅に短くなります。このようなハードルの1つがバッテリー駆動型ノードの実装を正しく最適化することです。正しく行わないと、バッテリー寿命は大幅に短くなり、ノードをリスクにさらして市場での失敗を招きます。

それでは誰に相談すれば良いのでしょう?

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モレックスには、エンジニアリングリソースとIoT開発の前線で戦う業界の専門家がいます。当社は、メーカーがコネクテッドホームの次にやってくるものに備えるための、ホームテクノロジーにおけるIoTに関するトレンドレポートを無償で公表しています。

出典:

フォーブス、2017年、https://www.forbes.com/sites/louiscolumbus/2017/12/10/2017-roundup-of-internet-of-things-forecasts/#31675fd41480

サルゲイロ氏、ゴンザロ氏、他 「スマートオブジェクトを接続する」 IoTの基本:モノのインターネット(IoT)のネットワーキング技術、プロトコル、ユースケース」、ディビッド・ハーネス著、シスコプレス、2017年、pp. 95~148。

ジュリア・ホワイト氏、Microsoft Azure、CVP 2018年4月4日。https://blogs.microsoft.com/iot/2018/04/04/microsoft-will-invest-5-billion-in-iot-heres-why/

カレン・フィールド氏、モノのインターネット研究所、2016年。http://www.ioti.com/strategy/cisco-investments-tops-list-big-spenders-iot-space