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OCP

モジュラーサーバーアーキテクチャによるスケーラビリティと高性能

業界全体でエネルギーとコストの効率性を推進するという目標に向けて、オープンコンピュートプロジェクト(OCP)のサーバーイニシアチブはデータ・センターのオペレーターの間で多大な注目を集めています。DC-MHS、NIC 3.0、DC-SCMといった標準で定義されたモジュラーアプローチを採用することで、データ・センターはリソースに対する柔軟性とコントロールを強化すると同時に、自社のインフラストラクチャをスケーリングして、生成AIやストリーミングサービスといったアプリケーションの厳しい要件を満たすことができます。

概要


急速に進化するデータ・センターの分野において、Open Compute Project(OCP)は、オープンソースのハードウェアとアーキテクチャの設計と共有の最前線に立っています。OCP傘下の主要なサブプロジェクトの1つは、データ・センターモジュラーハードウェアシステム(DC-MHS)で、モノリシックアーキテクチャから、標準化されたインターフェースとフォームファクターを通じてデータ・センター全体の相互運用性に焦点を当てた、モジュラー、スケーラブル、プラグ着脱可能な設計への移行を導入します。

モレックスは、加速モジュール、システムセキュリティおよびコントロールモジュール、I/Oボード上のネットワークインターフェースカードを含む、OCPが指定したサーバーコンポーネントを提供する、DC-MHSの推奨サプライヤーです。

M-XIO/PESTI


M-XIO/PESTI(Modular – Extended I/O Connectivity/Peripheral Sideband Tunneling Interface)ワークストリームは2部構成になっています。まず、M-XIOソースコネクターのピン配列、シグナル用インターフェースの詳細を定義します。これにより、マザーボードやHPM(ホストプロセッサーモジュール)などのソースと、PCIeライザーやバックプレーンなどの周辺サブシステムの間で入出力ポイントが確立されます。

次に、PESTIプロトコルを定義します。このプロトコルは、ステータスの受け渡しとサブシステムの検出に向けて、DC-MHS内で指定されたさまざまなコンポーネント間の電気的互換性を確立します。M-XIO/PESTIは、コンピュータシステムの標準化されたポートやインターフェースのように、効率的なデータとリソースの共有メカニズムを標準化します。

モレックスのNearStack PCIeコネクターシステムは、PCIe Gen-5 32 Gbpsデータ・レートと小型フォームファクター(SFF)TA 1026の要件への適合を実現する標準コネクターとしてOCP文書で指定されています。

M-PIC


M-PIC(モジュラー - プラットフォームインフラストラクチャーコネクティビティ)ワークストリームは、HPMがプラットフォームやシャーシのインフラ(冷却、配電、ネットワークなど)とインターフェース接続する上で必要な要素を標準化します。

M-PICはモジュール間通信を効率化し、リソースの効率と管理をさらに強化して運用コストを削減し、データ・センターの全体的なパフォーマンスを高めます。

NearStack PCIeのダイレクト・ツー・ケーブルの相互接続と同様、KickStartコネクターシステムは、OCPが策定したM-PICの仕様において、ケーブル環境を最適化するブートドライブ周辺機器コネクターとして推奨されており、SFF TA 1036に適合しています。

KickStartは、PCIe Gen 5の32 Gbps NRZのデータ・レートに対応し、低速および高速のシグナルと電力回路を組み合わせて単一のケーブルアセンブリーにしてスペースを最適化し、標準化された、柔軟で実装しやすいソリューションを提供します。   

OCP

M-CRPS


M-CRPS(モジュラー - 共通冗長電源)ワークストリームは、内部冗長電源の要件を規定し、データ・センターやベンダー間の標準化を実現します。 

共通電源設計と冗長電源設計を実装することで、M-CRPSワークストリームは、データ・センターインフラストラクチャの全体的な安定性と稼働時間を大幅に向上させ、潜在的な障害から重要な業務を保護します。

モレックスは今後も、DC-MHSをサポートする開発に投資していきます。M-CRPSワークストリームの特定要件に合わせて設計された新製品を間もなくリリースする予定です。  

M-SIF


M-SIF(モジュラー - 共有インフラストラクチャ)ワークストリームの目的は、HPM(ホストプロセッサーモジュール)、データ・センター用ストレージとコンピュートモジュール(DC-SCM)、周辺機器など、複数のサービス可能なモジュールを収容する共有インフラストラクチャにおけるエンクロージャーの相互運用性を強化することです。 

M-SIFは、ブラインド嵌合機能やホットプラグ着脱可能機能により、正確な位置合わせが不要で、これらのモジュールのシームレスな抜き差しを実現します。

その結果、エンクロージャーは稼動状態を維持し、データ・センターのパフォーマンスを中断することはありません。 

オープンコンピュートプロジェクトのM-SIFベース仕様に盛り込まれているImpel Enhancedは、既存のImpel Plusドーターカードに嵌合する高度なケーブルおよびバックプレーンヘッダーを提供し、特にPCIe Gen 6チャネル要件に適合するように設計されています。

モレックスのPowerPlaneバスバーバックプレーンコネクターと併用すると、共有システムインフラストラクチャの相互運用性を確実に高めるトータルソリューションが実現します。

NICおよびDC-SCM


 

ネットワークインターフェースカードとDC-SCMの状況を再定義することにより、OCPは設計エンジニアとシステムアーキテクトに、将来に備えた堅牢なデータ・センターソリューションを開発するためのツールを提供します。 

NIC 3.0の導入により、PCIe Gen 5に対応し、SFF-TA-1002コネクター標準に準拠した相互運用性と高性能の両方を確保する、汎用的なフォームファクターが到来しました。

同様に、DC-SCM仕様は、サーバー管理に対するモジュラーアプローチを採用し、セキュリティとコントロールの機能を強化しています。このモジュラー性によって統合型管理フレームワークが推進され、さまざまなプラットフォーム全体で統合が合理化され、ユーザー体験が改善し、開発ワークフローが向上しています。

追加資料


次世代ハイパースケール・データ・センターの構築

次世代のハイパースケール・データ・センターは、DC-MHSで定義されているようなOCPガイドラインを使用して構築されるでしょう。モレックスのエンジニアリング専門知識とNearStack PCIeコネクターシステムなどの革新的な相互接続ソリューションによって、システムアーキテクトがどのようにこれらの大規模な施設をスケールアップおよびスケールアウトしているかをご覧ください。

モレックスのDC-MHS向けソリューション

AI、機械学習(ML)、高性能コンピューティング(HPC)における開発は、データ・センターで急増する作業負荷とスループットに拍車をかけ、データ・センターのシステムやテクノロジーの革新に向けた需要を推し進めています。モレックスの新製品開発責任者であるビル・ウィルソンが、OCP DC-MHS向けの最新の高速伝送用、パワー用、低速伝送用の接続ソリューションについてご説明します。

DCMHS

224 Gbps-PAM4高速データ・センター テクノロジー

次のスケーリングアップとスケーリングアウトは? 答えは明らかです: 224Gbps-PAM4アーキテクチャ。数十年にわたるエンジニアリングの専門知識とお客様との共同開発の集大成として、業界初の224G製品の包括的なポートフォリオをリリースできたことを誇りに思います。次世代のハイパースケール・データ・センターは、AI、機械学習、未来のテクノロジーの需要に合わせて構築できるようになりました。

データ・センターのサーバーおよびストレージ用ソリューション

モノのインターネット(IoT)革命は、データを私たちの日常生活に欠かせない要素に変えました。データ・センターは、リアルタイムデータに対する需要の急激な増加に対応するため、これまで以上に最先端のサーバーおよびストレージテクノロジーを採用する必要があります。モレックスの業界専門知識と最先端の相互接続ソリューションが、強力なコネクティビティ、信頼性、性能、効率性を確かなものにする方法をご覧ください。

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