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GlucoModicum、フィリップス・メディサイズと提携し、針で指先を刺さずに済む革新的な継続的血糖値モニターを開発

2023年10月3日

ハイライト


  • フィリップス・メディサイズの豊かな医療用デバイス設計・開発の専門知識を活用し、史上初の非侵襲性持続血糖値モニター(CGM)を設計
  • フィリップス・メディサイズの定評ある人間重視方の製品設計、エレクトロニクス、接続、ソフトウェア、製造可能性、規制コンプライアンスが、商品化を推進

ウィスコンシン州ハドソン - 2023年10月3日 - モレックスの一企業であり、医薬品デリバリー・体外診断用医薬品・メドテックデバイスの設計・エンジニアリング・製造のリーダーであるフィリップス・メディサイズが、フィンランドを拠点とする革新的メドテック企業 GlucoModicumと提携し、持続血糖値モニター(CGM)の技術的障害や患者ケアの問題を一掃する、独自の非侵襲的ウェアラブルデバイスを設計し、商品化を目指すことになりました。

GlucoModicumのマネージングディレクター Jokke Mäki氏は、「当社は、より手頃な価格で、ユーザーが針を使わず正確に血糖値をモニタリングできるようなソリューションを作りたかったのです。フィリップス・メディサイズとの協力により、当社は説得力のある科学を応用し、何十億もの人々の糖尿病管理を改善するのに役立つ世界クラスの製品を開発できました。」と述べています。

製品イノベーションのジャーニーを加速

より使いやすく、素早く、身体にやさしいCGMを模索するなかで、GlucoModicumは電磁流体力学的(MHD)テクノロジーが間質液(血管と細胞の間を流れる体液)に直接少量のエネルギーを与えて、皮膚の表面へと引き上げ、血糖値サンプルを素早く簡単に抽出できることを発見しました。

社内の科学者が厳密な研究を行う一方で、GlucoModicumは、タリスマンという新しいデバイスに対するビジョンの実現をサポートしてくれる、開発・製造を行う経験豊かな組織(CDMO)を求めていました。このデバイスは、患者の腕に接着するよう設計されており、MHDテクノロジー、超感度バイオセンサー、高度なアルゴリズムを統合し、スマートフォンアプリに接続してデータを収集して報告するものです。まだFDAの認可は受けておらず、CEマークを獲得していません。

タリスマンの開発中、フィリップス・メディサイズは、工業デザイン、機械的・電子的エンジニアリング、接続、素材サイエンス、縮小化、サプライチェーン管理、ソフトウェア開発、製造、試験、品質補償、規制コンプライアンスの特殊専門知識を適用しました。

「私たちはアイディア、コンセプト、図面からはじめました」とフィリップス・メディサイズ ビジネス開発マネジャー ホーマー・フェアリーは語ります。「完成品のサンプルをGlucoModicumに提供した日は、彼らにとっても私たちにとっても喜びにあふれた日でした。実現する可能性が近づいたからです。今は実証済みのコンセプトがあり、フィリップス・メディサイズの大量生産能力を活用して、数百万というユニットを遅延なく、費用対効果の良いかたちで製造できることを楽しみにしています。それが、このプロジェクトの大きな利益です。」

2022年11月、GlucoModicumはScientific Reportsで、5名の健康なボランティアに対して行なった血糖許容試験に基づいて、独自のMHDテクノロジーの安全性・効率性・有効性に関する結果を発表しました。この結果は、GlucoModicumのMHDテクノロジーとバイオセンサーソリューションが、以前に試験をした間質液を皮膚から抽出する針を使わないアプローチの13倍の効果があると実証した、出版済みのデータを裏付けることになりました。この5名の健康なボランティアによる別の試験では、タリスマンのバイオセンサーは、市場の同類のバイオセンサーの8倍、グルコース分子に対する感受性が高いということが分かりました。

CGMが治療上の決定に関わる情報を与えることから、米国食品医薬品局(FDA)や医薬品医療機器総合機構(PMDA)などの公認機関や規制当局が義務付けている、臨床的有効性と関連文書を提出することが、良好な発売計画に必要不可欠となります。フィリップス・メディサイズの設計・開発チームは、規制関連文書からデバイスの分類に対するガイダンス、リスク評価、規制当局に対するデバイス固有の提出要件まで、各企業のニーズに合わせた規制的能力を医療関連企業の顧客に提供することができます。この場合は、フィリップス・メディサイズはGlucoModicumに対して、デバイスの発売を計画している市場の規制当局に、提出することが義務付けられている内容についてアドバイスを与えました。GlucoModicumのチームは、このアドバイスと規制関連の知識が、商用発売計画に対して非常に役立ったとしています。

詳細にわたる臨床研究が完了し、規制当局による承認を得たら、フィリップス・メディサイズの世界的製造規模と充実したサプライチェーンネットワーク、高度なアセンブリオートメーション能力を活用して、数百万というデバイスとバイオセンサーを製造する準備が進んでいます。フィリップス・メディサイズとGlucoModicumは、この革新的テクノロジーを他の疾患の管理に活用する可能性を、協力して模索し始めています。

裏付け参考資料

フィリップス・メディサイズ社が暮らしに可能性を実現

モレックスの子会社であるフィリップス・メディサイズ社は、製薬・医療技術・体外診断の大手企業と協力して、生命を救うイノベーションの設計・エンジニアリング・製造を行っています。また、特殊商用向け事業では、自動車・消費財・防衛産業をサポートしています。開発・製造受託機関(CDMO)であるフィリップス・メディサイズ社は、60年にわたる専門知識と世界的に有名な能力を活かしてお客様と協力し、毎年数百万人の患者・医療従事者・個人が、より健康で生産的な生活を送れるよう支援する製品とソリューションを提供しています。