ゾーナルアーキテクチャへの移行は、自動車生産に大きなインパクトを与えると考えられ、イノベーションが加速し、アダプティブコントロールや安全機能がますます充実していくと考えられます。ただし、移行を成功させるには、スムーズで、ロバスト、セキュアな[安定性、堅牢性、信頼性に優れた]接続を確保する高速データ接続技術が必要となります。
強風や雨、絶え間ない衝撃や振動にさらされる環境で、このような安定した性能を維持するのは簡単なことではありません。車載電子部品が置かれる環境条件は、たいへんに厳しいもので、特に高速データ通信用ケーブルには多くの課題があります。
先進運転者支援システムや自動運転システム用に搭載数を増やしているセンサーやカメラは、高速処理しなければならない膨大な量の情報を生成します。振動によって、転送速度1 Gbpsの接続が一瞬途切れただけでも、かなりの量のデータを喪失します。安全制御機能の自動化がもっと進むにつれ、振動リスクを克服できる機能を備えたコネクターを作ることが必要不可欠になります。
セントラルコンピューティングクラスタ用のコネクターにはこのほか、従来の基板対基板型コネクター製品よりもはるかに高い耐久性と、極数、パワー用のピンが必要になります。したがって最近のエンジニアは、モジュール交換に対応し、生産工程の簡素化に寄与し、そしてアップグレード対応の容易なコネクターの標準化を計画しています。
モレックスは、メーカーおよびTier1サプライヤー各社と密接に協力し、弊社の世界トップクラスのシグナルインテグリティ技術を活かして、過酷な道路条件上でも安定して電力と高速信号を伝達可能な、新世代のハイブリッドコネクター (Mixedコネクター) を設計しています。この新たなコネクターは、信頼性と安全性の向上に加え、信号線と電力線を統合したことで接続点数を減らし、取り付けも容易になっています。
また弊社では、ハイブリッドコネクターと並行し、スマートフォン等のアプリケーションで得られたマイクロミニチュアコネクター分野で蓄積した知見を、セントラルコンピューターからカメラモジュールにまで適用可能な、超小型で高帯域対応の基板対基板用接続製品の開発にも活かしていく考えです。そして最終的には、次世代EVアーキテクチャの全体的な効率向上の実現に貢献していきたいと考えています。