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モレックス、自動車に関するグローバルアンケート調査「車載データセンター」の結果を発表

2022年3月9日

ハイライト


  • 94%が、デジタル技術により自動車アーキテクチャと運転体験に素晴らしい機会がもたらされると回答
  • 過去5年間、車載接続、データストレージ、クラウドコンピューティングが最大の伸びを示し、今後はV2X、5G、AI/ML、没入型ユーザーインターフェイスが大きな成長を遂げる見込み
  • 技術上の障壁として、サイバーセキュリティ、ソフトウェアの品質、機能的安全性が上位に挙がる
  • 設計の複雑さを軽減するには、スキルの拡大や新しいサービスに加え、ソフトウェア、消費者向けテクノロジー、クラウドパートナーなどエコシステムの拡大が必要
イリノイ州ライル - 世界のエレクトロニクス・リーダーとして、接続の分野で革新を続ける モレックスは、次世代自動車アーキテクチャと運転体験の開発を加速させるイノベーションの進歩に関する、グローバルアンケート調査の結果を発表しました。アンケート調査の参加者は、デジタル技術の導入拡大に楽観的な見方を示す一方、ソフトウェアやストレージ、接続、コンピューティング機能といった強力な「車載データセンター」を備えた自動車の需要に対応する上で克服すべき、技術、業界、エコシステム面での課題も特定しました。

調査結果について、モレックスの輸送・工業ソリューション部 SVP兼プレジデントのマイク・ブルームグレンは、次のように語ります。「デジタル技術により、次世代自動車の成功を促進する強力な新機能が導入されるなか、自動車業界全体の変革のスピードは驚くほど加速しています。設計の複雑さを軽減し、消費者の期待に応えるために、さらに大きな提携が求められる中、エコシステム全体に強い勢いがあることが最新の調査から示されています。」

モレックスと マウザー は、2022年2月にディメンショナルリサーチ社に委託し、自動車メーカーとそのサプライヤー(ティア1またはティア2の自動車部品サプライヤー、委託製造業者を含む)のエンジニア、研究開発、製造、イノベーション、戦略的役割を担う519名を対象に、「 車載データセンター 」に関するオートモーティブ調査を実施しました。30か国の参加者を対象に、この分野に最も大きな影響を与えているデジタル技術は何か、また高度な自動車アーキテクチャとシームレスな運転体験の展開を妨げる最も大きな障害は何かといった質問を行いました。

主な調査結果:

  • 94%が、デジタル技術により自動車アーキテクチャと運転体験に素晴らしい機会がもたらされるが、関係者間での一層の提携が必要になると回答
  • デジタル技術により、5年以内に自動車の新しい標準機能が強化される(モバイルアプリ経由のユーザーインターフェイス(50%)、映画やテレビのストリーミング(47%)、新/アドオン機能のリモート対応(46%)、主要機能のサブスクリプションモデルの価格設定(46%)、安全性と運転者支援(45%)、ソフトウェアの無線更新(43%)など)
  • 27%が、10年以内に販売される新車の半数がレベル4の自動運転に対応すると回答。18%はレベル5のマイルストーンに到達するまでに最大30年かかると回答

最大の影響は接続 過去5年間に自動車アーキテクチャと運転体験に最も大きな影響を与えたものは何かという質問に対し、45%が車載接続と回答しており、データストレージシステム(43%)、クラウドコンピューティング(43%)がそれに続いています。今後5年間では、没入型UX/UI(39%)、5Gと路車間(vehicle-to-everything、V2X)通信を採用した車外接続(32%)が大きな成長を遂げると考えられています。接続の役割の重要性が高まる一方、接続に関する主な課題については、帯域幅(32%)、サービスの質(28%)、カバレッジ(24%)、遅延(16%)などさまざまな回答が見られました。

進歩を阻む障壁 車載データセンターを構築する上での最大の障壁として、サイバーセキュリティ(54%)、ソフトウェアの品質(41%)、機能的安全性(36%)、車両とクラウドの接続(29%)、データストレージと分析(28%)が挙げられました。回答者の3分の2以上が、ハードウェアよりもソフトウェアの方が技術的な問題の原因になると考える一方、オペレーティングシステムやAIモデル、機能的安全性に関する情報など、ソフトウェアのエコシステム全体にわたる新しいサービスが必要と考える回答者は半数以上に及びます。

また、導入の遅延につながる業界の重大な問題については、自動運転に対する消費者の不安(43%)、充電ステーションや5Gアンテナなど車両以外の投資不足(37%)、自動車メーカー経営陣の理解不足(36%)、データプライバシー(34%)などが挙げられています。また、バッテリーの可用性と化学物質(47%)、半導体チップ(45%)、センサー(42%)、コネクターケーブルとアセンブリ(40%)、コネクター(38%)を主とするサプライチェーン不足も、次世代自動車の実現に影響を与えると予想されています。

パートナーエコシステムの拡大 自動車メーカーが新しいデジタル技術や機能を自動車に搭載する上で必要になるのが、 現在のパートナーエコシステムの拡大です。実に半数以上が、消費者向けテクノロジー企業(Apple、Googleなど)やクラウドプロバイダー(Amazon/AWS、Microsoftなど)、自動車のデジタル技術に特化したサプライヤーが、新機能の実現をサポートすることを期待すると回答しています。また回答者のほぼ全員が、車載データ・センターの実現には、OEM、サプライヤー、サブサプライヤー間の一層の提携が必要であると考えています。

車載データセンターのあらゆる技術に対応するモレックスの幅広い経験 データセンターおよび通信、ネットワーク、家電製品業界で培ってきた数十年にわたる経験により、自動車業界でのモレックスの役割はより一層高まっています。当社は、将来の次世代自動車アーキテクチャの中枢となる重要なエレクトロニクス、接続、高速ネットワーク、データストレージ、そして電源・信号ソリューションを設計し、提供するというさらなる使命を果たし続けています。