産業とアプリケーション
「モレックスは、次世代のデータ・センター間およびデータ・センター内における伝送速度の高速化というニーズに応えています」。そう語るのは、モレックス オプトエレクトロニクスチームのコヒーレント技術および製品ライン管理担当ディレクター、ジョセフ・チョン氏です。「当社が400G ZR製品ラインの商業化および生産を強化することにより、メガクラウドデータ・センター事業者は、広い帯域幅を必要とし、かつ信号多重密度が高いアプリケーションに一層効果的に対応できるようになります。」
在宅勤務や遠隔学習の急増により、伝送容量確保の要件はこれまでになく高まっています。この傾向には、ビデオストリーミングやソーシャルネットワーク、人工知能(AI)およびクラウドコンピューティングを活用したアプリケーションの大規模な採用も影響しています。これに伴い、データ・センター事業者は、複数のデータ・センターを接続するための、高密度かつ低遅延、低電力の高密度波長分割多重(DWDM)リンクを求めています。データ・センター事業者は、モレックスの400G ZR QSFP-DDコヒーレント光トランシーバを使用し、地域内のデータセンターどうしを接続することで、別途トランスポートボックスを用意することなく、単一のデータ・センターのように機能させることができます。
規格に基づく検証済みのパフォーマンス
Optical Internetworking Forum(OIF)400G ZR規格に準拠して設計されているモレックスの400G ZRは、規格に基づくプラガブルかつ大量生産可能な最初のコヒーレント光モジュールの1つです。第2四半期に発売予定のこの400G OpenZR+は、消費電力を低く抑えながら伝送範囲を120kmから約600kmまで拡張し、1RUスイッチまたはルーターの筐体で12.8Tを実現します。
さらに、モレックスは、75GHz間隔のDWDMリンクにて、DCI上での400Gb/秒のデータ伝送(距離はZR、オープンラインシステム(OLS)による増幅を伴う)を実験により検証しました。コンパクトでコスト効率に優れたモレックス400G ZR QSFP-DDトランシーバーモジュールを75GHz OLSと組み合わせて使用することで、DCIアプリケーションにおける光ファイバーあたりの信号多重密度と伝送容量が増加するとともに、ビットあたりのコストを大幅に削減できます。
マーヴェルとの協働による、IP over DWDMの普及促進
これに関連し、モレックスはマーヴェルとの協働を通じて、ネットワークエッジおよびデータ・センターネットワークの簡素化と信頼性向上を推進します。マーヴェルは本日、ニュースリリースを発行し、Marvell® Deneb™コヒーレントDSP(CDSP)をベースとする400G QSFP-DD光モジュールに関してモレックスと協働し、同時にOpenZR+のマルチソース契約(MSA)を全面的にサポートする計画を発表しました。
OFC’22テクノロジーショーケース
2022年3月7~9日にカリフォルニア州サンディエゴで開催されるOFC 2022では、コーポレートビレッジのブース#2023にお越しください。当社のチームがこの新しいソリューションについて詳しくご説明します。
モレックスのデータ通信および専門特化型ソリューション
モレックスは、電気通信およびデータ通信業界における数十年にわたるイノベーションと専門知識を基盤として、重要なネットワークインフラストラクチャのアップグレードの合理化を支援しながら、高周波通信とコネクティビティに関するさまざまな技術的課題に対応しています。当社は、シグナルインテグリティと光波長管理、光トランシーバーとコネクティビティ、無線周波数(同軸)テクノロジーとアンテナ、ミリ波とマイクロコネクターの分野で実証済みの専門知識を有しています。完全な製品設計・試験・製造能力は、ネットワークサービスプロバイダー、機器OEM、デバイスメーカー、自動車、消費者、企業、産業、医療市場の主要な利害関係者の5Gエコシステム全体に及びます。