製品設計は、製品コストに関連する全体的なバリューチェーンにかなり桁外れの影響を与えかねません。コストに関連するこの現実は、コンポーネントと材料の価格が新製品開発（NPD）中に徹底的に精査され、市場投入までの時間にまつわる目標の達成や製品ライフサイクル全体のサプライチェーンの弾力性確保にとって非常に重要な、NPD調達の他の側面の非意図的な妨げになる可能性があることを意味します。

NPDに関する顧客の期待も高まっています。信頼性とスピードを備えた革新のサポートに欠かせない一連の新たな要件が存在します。その1つは、一貫した強力なサプライチェーンです。モレックスの設計チームは、業界をリードするグローバルな供給基盤と顧客ニーズに沿った材料調達プロセスを用いて、調達チームとサプライチェーンチームがNPDチームをサポートすることを期待しています。この非常に重要な優先事項を支援するため、モレックスは全世界の設計センターのNPD調達エンジニアを同一ロケーションに配置しました。

モレックスは肝心なことを確実に評価できるようにするため、当社のNPD調達の有効性を確認する4つの「デザイン・フォア」（Design For）プロセス領域を策定しました。

• 建築コストのためのデザイン: コンポーネントコストやコスト推進要因についてサプライヤーと透明性の高い迅速なコミュニケーションを行うことは、目標となるBOMコストを達成する上で非常に重要です。目標を達成できなければ、モレックスのNPDチームはサプライヤーと連携してアクションプランを作成し、そのギャップを埋めます。

• サプライチェーンのためのデザイン: 「デザイン・フォア」サプライチェーン原則に重点を置いたエンジニアリングと調達の間の効果的な連携によって、機敏さの改善、サプライチェーンコストの削減、サプライチェーンリスクの抑制を実現した製品を生み出すことができると、モレックスは考えています。潜在的な課題を早期に可視化することで、モレックスはエンジニアやサプライヤーと連携して代替策を見出すことができます。

• 調達のためのデザイン: 当社の設計チームは、提供される特定の材料に加え、顧客や業界の地理的かつ特別な要件を考慮する包括的な優先サプライヤーネットワークを活用しています。モレックスの目標は、「クラス最高の」優先サプライヤーと連携してサプライヤー関係を強化し、「最高のコンポーネントを最も安い価格で購入する」という考え方を乗り越えることです。

• 市場投入までの時間のためのデザイン: 製品開発およびローンチサイクルタイムは、モレックスのインテリジェントデジタルサプライチェーン（IDSC）を通じて供給における視認性を活用し、製品調達において製品開発スケジュールに影響を与えかねない潜在的課題を特定し、緩和できるようにします。

「デザイン・フォア」手法では、顧客、サプライチェーンパートナー、その他のステークホルダーと深く連携する必要があります。この連携の枠内で、「デザイン・フォア」はデータ駆動型のインテリジェンス機能を活用し、コンポーネントの選択性を設計します。これにより、こうしたチームがテクノロジー、材料、サプライヤーに関する実用的なインサイトを効率的に活用し、設計チームが効果的な調達決定を下せるようになります。モレックスは、リアルタイムデータへのアクセスによって機会とリスクに関する情報を得られるため、設計フェーズで発生しかねない障害に対処する計画を策定し、製品の成熟に合わせて調整することができます。

当社の最終目標は、製品ライフサイクル全体で顧客にコスト効率に優れた信頼できる製品を取り入れてもらうことです。調達において、「デザイン・フォア」手法はこの重要な目標を支援し、モレックスは顧客に代わって世界一流の革新を提供できるようになります。